亜鉛のお話しーその1-概要?

亜鉛といえば牡蠣という安易な発想の表紙ですみません<m(__)m>
亜鉛について・・・実はしっかり書いていなかったことに気づいてしまったので
これを機会に書いてみようかな?と思いました。今回は総論、一般的な話です。
大体3回ぐらいに分けて、総論、歯科と亜鉛、栄養療法的な亜鉛とサプリみたいな感じで
書いてみたいなと思っています。


亜鉛って・・・

亜鉛と聞いて何を思いつきますか?
けっこうたくさん役割があります。

役割を簡単に書くと

免疫系
成長発育
髪の毛や皮膚、爪の成長
DNA合成
味蕾(味覚)
胎児・新生児・幼児の成長
唾液・胃酸・インスリン
勃起、精子の生成・・・旋回お話しした?テストステロンです、ハイ
等にかかわってきます。一個一個書くにはかなり大変ですので割愛させていただきますが簡単に書いちゃうと、新陳代謝の激しい細胞に必須なミネラルです。

また活性酸素に対するSOD(Superoxide dismutase)スーパーオキシドディムターゼ
合成にも使われます。


亜鉛は16ある必須ミネラルのうちのひとつ

亜鉛は体内に約2g存在しており骨格筋、骨に多く含まれているほか皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在しタンパク質の合成、酵素活性に関わる材料として使われます。

1日の摂取の推奨量は18~69歳の男性で10mg、70歳以上の男性で9mg、18~69歳の女性で8mg、70歳以上男性で7mgとなっています。(日本人の食事摂取基準(2015年版))


亜鉛不足の症状と原因

症状
味覚障害、貧血、食欲不振、皮膚炎、生殖機能の低下、慢性下痢、脱毛、免疫力低下、低アルブミン血症、神経障害、認知機能障害、創傷治癒遅延など

味覚障害は口の中が苦く感じるなど、味がない(苦い)から食欲もわかない・・・
貧血も一見鉄不足が考えられがちですが亜鉛不足でも起きてきます。
アルブミンが低いとタンパク不足、肝機能低下が疑われますがこれももしかしたら亜鉛不足が絡んできているかもしれない・・・
最近では?認知症と亜鉛不足も話題になっていますね

不足の原因
普通に食事をしていれば亜鉛不足はあまりないのですけれども、例えば健康のため玄米食にしているとか、ダイエットのために豆腐をたくさん食べているとか穀類、豆類を食べ過ぎるとフェチン酸が亜鉛の摂取を妨げることになります。野菜のシュウ酸が阻害するのでベジタリアン、ビーガンの方も注意が必要です。

加工食品が亜鉛の摂取を阻害しています。発色剤で使われるポリリン酸は吸収を阻害しますし、インスタント食品はミネラルがスカスカですのでカップ麺を常食していたりという、これらも要注意です。

無塩せきのハムは見た目が悪いですけど健康には変えられない・・・成長期の子供にはできるだけこのような食材を与えてほしいと思ています。

右が無塩せきです

なのでタンパク質が足りない、肉を食べなさい⇒加工肉食べるというのは実は危険なことなんです。だから、単純に肉食えっていうのは無責任な発言だなと常日頃言っているのですけど・・・加工肉はなるべく無塩せきというものを食べるのがコツです。

あとは例えば飲酒、糖質過多によっても起きてきます。
そうそう、薬の服用でも亜鉛不足が起きますから気を付けてください


亜鉛過剰・・・

サプリメント以外でないとなかなか出にくいとは思いますが・・・

例えば妊婦さん、授乳期の方は亜鉛は子供の分まで(大げさですけど)摂るつもりでいてほしいのです。大体3割りましぐらいのつもりで・・・

女性は、年齢によって変わりますけどだいたい7~9mg程度が一日量です。吸収される量が大体30%ですので10mgぐらいサプリで余分に摂れば十分ではないかと思います。
もちろん亜鉛欠乏症と診断された場合はもっとたくさんの亜鉛を入れなくてはいけませんけど・・・


過ぎたるは及ばざるがごとし・・・

亜鉛が大事と思って安易にサプリで入れたりすると・・・

銅の吸収が悪くなります。亜鉛のサプリではあえて10%程度銅を入れていることが多いのですがそれは亜鉛の吸収をよくする為です。

銅もSODに関与していますし、セルロプラスミンの材料です。貧血、免疫低下、吐き気、嘔吐腎障害、上腹部痛、消化管過敏症、HDLコレステロールの低下、下痢などの可能性が起きてきます。
銅は単体ではもちろん、亜鉛の吸収目的で入れる以外は必要ありませんので注意してくださいね。


という事で・・・
亜鉛サプリが必要かどうかは自覚症状であれば味覚障害が一番わかりやすいのですが
血液検査、毛髪ミネラル検査、オリゴスキャンなどを用いて明らかにしてからの方が過剰摂取の恐れがなくなります。銅と亜鉛は・・・というよりもミネラル全体として量よりもバランスが大事になってきます。

次回、亜鉛と歯科について書いていきたいと思います。


サプリ

サプリは選択が重要になります
通常の食事をしていれば亜鉛の過剰摂取の可能性は低いですが、サプリメントなどによる過剰摂取によって、銅欠乏、貧血、胃の不調などが現れます。
過ぎたるは及ばざるがごとし
このため耐容上限量は18~29歳の男性で40mg、30~69歳の男性で45mg、70歳以上の男性で40mg、18歳以上の女性で35mgと設定されています。
このうち30%ぐらいが吸収されるといわれています。

実は亜鉛も色々種類があります。

今の状態が本当に亜鉛不足なのかどうか確認してからとってくださいね
血液検査、毛髪ミネラル検査、オリゴスキャンなどをやって亜鉛不足、銅亜鉛のバランス不均衡が明らかであれば飲んでもいいけれどもそれ以外では慎重に摂ってくださいね。
銅と亜鉛は量よりもバランスが大事です。モリブデンも絡んでくるかもしれません

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サプリメントー亜鉛ー

 


あおい歯科クリニックはIAOMTのプロトコールに準じたアマルガム除去。
切削量の少ない削らない虫歯治療、プロバイオティクス・サプリメント外来・栄養療法外来も行っています。
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亜鉛のお話ーその2-歯科と亜鉛


 

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